2020年02月10日

御礼 開店9周年

2月3日 そば屋百日紅は

開店9周年を迎えました

ご贔屓くださっているお客様

応援してくだっている皆様

ご指導いただいている皆様

おかげさまでこの日を

迎えることができました

心から御礼申し上げます


10年目の営業 最初の日曜日

ラジオ番組のあるコーナー

「著者からの手紙」で

神野紗季 著「女の俳句」が

紹介されました

聴きながら 次の一句で

思わず仕込みの手が止まりました


金子兜太の句

妻にも未来 

雪を吸いとる 

水母(くらげ)の海



妻の未来が生活に消費されていく

状況が描かれている

様々なケースはあれど 

今も昔も

妻より夫の人生が

優先されるケースが多い

たとえば 

夫の転勤に妻がついていく

妻は仕事を辞め 

住む場所から仕事から変えて

人生をリセットしていく

結婚 出産 育児 介護 

これらの変化を機に

生活を大きく変えるのは
 
女性の方が圧倒的に多い


妻にも未来があるのだ 

と思いながら

海月が浮いている

寒い冬の海に

雪が音なくただ

消えていくのを眺めている

寂しくて

報われなくて

せつない一句

でも 妻にも未来がある
 
と気付いているだけマシ

妻が今 幸せなのか 不幸なのか
 
そこに思いを寄せて

海を見つめている

生活のパートナーである妻を

ひとりの人間として認めている

金子兜太さんは
 
やはり優しい


著者の神野さんが語っていました


この時私の脳裏をよぎったのは

FBに店主が書き込んだ

開店9周年の記事の中の一行

「私が脱サラし

妻を巻き込んで始めた蕎麦屋」

「妻を巻き込んで。。。」

ここで 妻が

「いいえ、巻き込まれたなんて

思ってないわ。」

と言えば 可愛い妻でいられます

しかし、現実はそう甘くない

女将はそんなに可愛くない

「わかってるじゃん。

わかっているならよろし。」


私にだって

別の未来があったかもしれない

その未来が 幸福だったか
 
不幸だったか わからない

でも そんなこと今更どうでもいい


そば屋の女将になったから

お客様の喜ぶお顔を拝見できて

沢山の方たちに出会えて

色々なことを学ぶことができたんだ


いま 素直にそう思うことができます

可愛くない女将が 

素直にそう思えるくらい

9年という歳月は
 
重く 濃い

どうか

10年目の百日紅も

よろしくお願いいたします


石臼碾き手打そば 「 百日紅 」




posted by 蕎麦屋の女将 at 22:42| Comment(0) | 蕎麦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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